コンテンツマーケティングに欠かせないロングテールキーワードの見つけ方【初心者向け】

株式会社IAMmediaの更級です。 突然ですが、御社ではコンテンツマーケティングに取り組んでいますか? 課題はどこに感じているでしょうか。継続的にコンテンツを作ることの難しさ、と回答する方は多いのではないでしょうか。 今回は、ロングテールについて考えるとともに、コンテンツを作る際に役立つロングテールキーワードの見つけ方について、誰にでも実践できる簡単な方法をご紹介します。

※この記事は旧ブログ「INBOUND marketing blog」から移行したものです。

【目次】


1.コンテンツマーケティングにロングテールが有効なワケ

コンテンツマーケティングを実践する上で、読者に有益なコンテンツを作り続けるという作業は欠かせません。コンテンツマーケティングは取り組めばすぐに効果を実感できるというものではなく、中長期的な戦略を立てて取り組む覚悟が必要です。
しかし、ある調査によると全体の41%のWeb担当者がコンテンツマーケティングの課題に「コンテンツの確保が難しい」と回答しています。

参考:資料34ページ目(http://www.slideshare.net/econteinc/6002015-43721224?ref=http://econte.co.jp/resource/cmreport2015/
出典:「2015年版 600名に聞いた コンテンツマーケティング調査レポート」エコンテ

この問題解決に役立つ一つの考え方が「ロングテール」です。ロングテールとは、主要な商品以外にニッチな商品を大量に取りそろえることで、全体的に売り上げを大きくする販売戦略を指します。代表例として知られているのがAmazon.comです。Amazon.comでは頻繁に売れる商品以外にも多くの商品をそろえ、全体的な販売数を増やしています。

このロングテールをコンテンツマーケティングに当てはめて活用するならば、「頻繁に検索されるキーワード」以外にも、「ニッチなキーワード」を使ったコンテンツを多くそろえ、見込み顧客に見つけてもらう機会を増やすこととなります。
しかも、一般的にビッグキーワード、ミドルキーワードと言われるようなものよりもロングテールキーワードの方が、はるかに検索エンジンで上位表示される可能性が高いです。悩みが具体的な人ほど検索で2語、3語、4語と入力するため、そのロングテールキーワードを叶えるコンテンツが提供できていればユーザに発見されやすくなります。

それではここからは、「継続的なコンテンツの確保」を目的としたロングテールキーワードをリストアップするのに役立つツール2点と、それらを活用したロングテールキーワードの見つけ方について紹介していきます。


2.ロングテールキーワードのリストアップに使えるツール2選

キーワードを選定するためのツールはたくさんありますが、基本的には以下の2つを抑えておけばロングテールキーワードをリストアップする上では問題ありません。多くのツールの使い方を覚えようとせずに以下2ツールを確実に使えるようにしましょう。

2-1.キーワードプランナー(=キーワードを発掘する)

https://adwords.google.co.jp/KeywordPlanner

大抵のビジネスにおいて、競合サイトというものが存在するかと思います。競合サイトのURLを入力すると、そのサイトに含まれているキーワードを抽出してくれるのが「キーワードプランナー」です。

2-2.関連キーワード取得ツール(=キーワードを深堀りする)

http://www.related-keywords.com/

選定したキーワードから「Googleサジェスト」や「Yahoo!関連語」で頻繁に検索されているキーワードを抽出してくれるほか、「教えて!goo」「Yahoo!知恵袋」からそのキーワードに関連したトピックを抽出してくれるツールです。
既にキーワードがいくつか思い浮かんでいる段階で活躍します。「キーワードプランナー」で競合サイトからキーワードのヒントを得られた段階で利用すると良いでしょう。


3.ロングテールワードを見つけるまでの流れ

ここからは実際に手順を踏みながら、ロングテールキーワードを発見して深堀りするまでの流れを紹介します。使うツールは2つで方法もシンプルですので、ぜひ試してみてください。

3-1.競合サイトからキーワードを発見する

競合サイトから対策キーワードを見つけることが出来れば、非常に高い精度で必要なキーワードを発見できます。 実際にキーワードプランナーを使ってキーワードを発見してみましょう。今回は、利用例として当ブログ「INBOUND marketing blog」で実験します。 手順としては下図の「ランディングページ」というテキストエリアに対象のURLを入力して【候補を取得】ボタンをクリックするだけです。

すると下図のようにキーワード候補を取得してくれます。

キーワードを取得したら【ダウンロード】ボタンをクリックして、csvでダウンロードしておきます。

3-2.キーワードを整理する

・「BtoBマーケティング」+「○○」
・「SEO」+「○○」
・「インバウンドマーケティング」+「○○」
・「Webマーケティング」+「○○」
・「オウンドメディア」+「○○」
・「コンテンツマーケティング」+「○○」
・「ソーシャルメディア」+「○○」

3-3.それぞれのキーワードに対して関連検索語を調査する

ここまでの作業によって競合サイトで使用されている主要ワードを見つけることが出来ました。次にこれらのキーワードの関連語を「関連キーワード取得ツール」で見つけてみましょう。 例として「インバウンドマーケティング」の関連語を抽出しました(下図)。これらはユーザーが「インバウンドマーケティング」に関連して検索しているキーワードとなります。

3-4.コンテンツ制作の優先付けを行う

ここまでの作業で多くのロングテールワードを発見することが出来ました。実際にコンテンツを制作するにあたっては、これらのロングテールワードを活用するため、優先順位を付ける必要があります。 以下は今回の作業により優先付けを行った例です。

各項目の説明

  • 検索ボリューム…月間に検索される数(キーワードプランナーにより調査)
  • 購買段階(コンバージョンしやすいワード)…ターゲットが「情報収集段階」である場合には1、「比較検討段階」である場合には2、「購買段階」である場合には3を付けています
  • 競合性…実際にキーワード検索してみて上位20サイト程度を見て、優れたコンテンツが多く「競合性が高い」と判断した場合には1、「中程度」である場合には2、「競合性が低い」と判断した場合には3を付けています
  • 制作難易度…コンテンツを実際に制作するにあたって「他社を上回る質のアイデアが容易に思いつく場合」には3、「中程度」である場合には2、「リサーチに相当時間を要する」場合には1を付けています
  • 優先度…「購買段階」+「競合性」+「制作難易度」の合計値。数字が高いほど優先度が高いことを表します。

まとめ

今回はロングテールキーワードの見つけ方を紹介しました。もちろん他にも多数の抽出方法があります。「継続的なコンテンツの確保」にお困りの方は、まずは今回の方法で実践してみてください。


<著者プロフィール>
インターネットメディアの企画・運営やコンテンツ制作を手がける株式会社IAMmediaにてライターとして活躍。普段は主にBuild up内のコンテンツ執筆やクライアントのコンテンツマーケティングに用いるコンテンツ作成を行う。読者に喜んでもらえる高品質なコンテンツ制作を心がけています。