BtoBでCVR5%超を実現したFacebook広告徹底攻略法まとめ

今回はFacebook広告徹底攻略法についてご紹介します。Facebook広告活用といっても

・ファン数をふやす
・ファンと交流する
・認知させる
・CV(コンバージョン…お問い合わせなど)を獲得する

などさまざまな目的がありますが、いかにCVを獲得するかに絞ってお話をしたいと思います。

※この記事は旧ブログ「INBOUND marketing blog」から移行したものです。

Facebook

【目次】


手軽にできて安い! Facebook広告のメリット

実際にFacebook広告の運用から分かったメリットと一般的なリスティング広告との違いは以下の通りです。

  1. 細かく狙い撃ちできるターゲット設定
  2. バイラルで流入数アップ
  3. リスティングより安いクリック単価
  4. 手軽に出稿できる

Facebook広告では、ターゲット設定機能が非常に充実しています。年齢、居住地、趣味・関心などをもとに細かくターゲティングが可能です。

またFaecbook広告は、クリックしたユーザから友人へとバイラル(波及)が発生するため、1回のクリックで終わってしまうSEOやリスティングと比較して、投下した広告予算以上の効果が見込めます。

さらに、バイラルを発生させるために『友達の○○さんが「サービス」についていいねといっています』といった広告機能も用意されています。

また単価の安さもFacebook広告の優れた点です。私が扱った商材に限っていえば、Facebook広告の費用は1クリックが30円から130円以内でした。同じ商材でリスティングを実施すれば150円から400円はかかるため、それと比較するとずっと安い金額で運用できるのです。(とはいえ、単価が徐々に上がっていることから、Facebook広告の利用が増えていることが予測できます)


BtoBには弱い?Facebook広告のデメリット

さて、今度はデメリットを。

  1. CV計測ができない
  2. 商材によっては「ターゲット設定」との相性が悪い

Facebookでは現在、どの広告が何件CVしたかを測ることができません。また、複数の広告を出稿している場合、どの広告が「いいね」されたか正確に把握できません。

計測する方法として、リンク先URLにURL生成ツールなどを使用してパラメータを付ければアナリティクス上で計測はできますが、Facebookのレポート上では計測できません。


最大の弱点

さらに、運用する中で感じたFacebook広告の最大の弱点に気づきました。
それは訴求したい商材やサービスによっては、ターゲット設定という機能と非常に相性が悪いということでした。詳細は以下。

◆マッチする例

例)「新宿のネイルアート店」
20-30才の女性
東京在住

◆マッチしない例

例)「WEB制作サービス」
年齢(うーん、大人・・?)
地域(一応全国?)
性別(男女両方・・・)
趣味・関心(ビジネス系が近いが、プロフィールに設定してない人のほうが多いし・・)

つながり(入力しても何もでてこないじゃないか・・・)
上記のように、BtoCや地域に根差した店舗サービスの場合は、すぐにFacebook広告で効果を上げることができるでしょう。しかし、BtoBサービスになると、とたんにターゲティングが難しくなります。この点をどうやって解消しBtoBサービスでも効果を上げることができるかという点について、かなり悩み思考錯誤を繰り返しました。
年齢や性別ではターゲティングできませんし、上記の例のように設定して広告を配信しようと思っても、実に170万人の人たちに配信することになってしまいます。

それをさらにセグメントする方法として「つながり」を設定することができます。
「つながり」を設定するとは、あるFacebookページをいいねしている人たちを特定することです。
しかし当然のように、「つながり」を設定するためには、そのFacebookページの管理人になっている必要があります。
ここでBtoBサービスにおけるFacebook広告の限界が見えてきます。

しかし、ある手法によって、その限界を解消する方法を発見しました。その方法については後ほど、説明します。


いろいろ選べるFacebook広告

Facebook広告といってもいろいろ種類があります。外部サイトに誘導するか、Facebookページへ誘導するかで選択できる広告が変わります。まずは用途や特長を把握してみましょう。

Facebookページへ誘導する場合

(1)Facebook広告「Page Post AD」
Facebookページ内のウォールに投稿した文章(コメント)や動画、画像を広告として表示させることができます。広告出稿文をイチから作成する必要がない手軽さもさることながら、広告枠内に自分と友人関係にある人がいいねをしていれば、「○○さんがいいねと言っています」と表示されるため、より共感を得やすい広告になります。

(2)Facebook広告「Facebookページ向け」
Facebookページへ誘導する場合は、外部サイトへ誘導するよりも、たくさんの広告配信方法を選択できます。たとえばFacebookページのウェルカムページやウォール、基本データなどなど。
ただし、タイトルがFacebookページ名に固定されるというデメリットがあります。

(3)スポンサー記事「Facebookページのいいね!に関する広告」
たとえば、○○さんがページを「いいね」しました、といったようにターゲットの友達に訴求できます。

(4)スポンサー記事「Facebookページの投稿へのいいね!に関する広告」
たとえば、○○さんが投稿を「いいね」しましたとターゲットの友達に訴求できます。

外部サイトへ誘導する場合

(1)外部サイト向けFacebook広告
バナー、タイトル、文章からなる通常のFacebook広告を出稿できます。
Facebookページ誘導の場合と違う点は、タイトルも編集できるところです。
結論として、外部サイトへ誘導するより、Facebookページへ誘導した方が戦略の幅は広がりそうです。


Facebook広告を攻略する

【準備】競合調査 (ターゲットになりきる)

競合がどのような広告を出しているか、それに対してどのような広告を展開するかを考えるためにも、競合調査は非常に重要です。

自分自身のFacebookアカウントのプロフィールを、想定されるユーザーのプロフィールに変更してみましょう。すると今まで表示されていた広告内容が変わり、競合が出稿している広告が表示される可能性が高くなります(ただし、年齢変更は2回しかできないので注意)。

【設定】ターゲティングは細かく(クリック単価が安くなる)

設定を細かくすると予想配信数は下がりますが、単価は安くなります。細かい設定を何パターンも入れる方がお得。年齢や性別はもちろんですが、東京向け、千葉向け、埼玉向けと地域で設定するのもアリです。

【クリエイティブ】シンプル is ベスト(小さいからこそ直感的に分かりやすく)

Facebook広告のバナーサイズは非常に小さいです。そのため要素をちりばめるほど訴求力が弱くなります。

人物の顔のみ、文字のみといったシンプルなバナーデザインの方が目を惹きやすいです。用途によってもデザインを変えた方が効果的。たくさん集めたいなら人物のアップなど、とにかくクリックを誘発するバナーを作成しましょう。BtoBサービスなど客層を厳選したい場合は文字だけのバナーなどもいいかもしれません。


成功の鍵は、囲い込み

囲い込んだユーザーに出稿してCVR5%超え

それでは「BtoBには弱い?Facebookのデメリット」の個所で述べた「限界を解消する方法」について説明します。

Facebook広告は従来のバナー広告に比べてパフォーマンスがよくないといった話も聞きますが、それは考え方や戦略が間違っていたためではないでしょうか。

事実、私もBtoBサービス向けのFacebook広告運用を始めて2ヶ月ほどは、ほとんど効果がありませんでした。ユーザーをプロフィールからターゲティングできないため、まったく関係ないユーザーにも広告を配信していたからです。
また、スポンサー記事をはじめとする「いいね」に関する広告の利用法もいまいちわかっておらず、やたらめっぽうにバナーを配信し外部サイトのLPへ誘導するのみの下手な鉄砲を数撃ったわけですが、まったく当たりませんでした。

そこで、囲い込んだユーザーに広告を配信することを感考えました。幸いなことに当社では「ソーシャルメディアラボ」という1万いいねを誇るFacebookページを持っています。このFacebookページにいいねしてくれたユーザーはソーシャルメディアやFacebookに関心を持っており、それをビジネスに活用しようと考えているユーザーばかりなのではないか?という仮説を立てました。そこで、このユーザーに絞って広告を配信してみたのです。

その結果、最大でCVR(コンバージョン率…母数を流入数としたときのコンバージョン数の割合)を5%近くまで獲得することができました。BtoBサービスのCVRは平均0.5%-1.5%前後ですから、脅威的な数字であることがわかるはずです。

ターゲティングできないなら、囲い込んだユーザー集団を集め、その集団に広告を出せばいいのです。

というわけで、今回はFacebook広告についてでした。