心理学を巧みに用いたBtoBランディングページ事例7選

普段、あなたが何気なく見ているランディングページには心理学が応用されているのはご存知でしたか?
ランディングページには成約率を高める為の工夫がたくさん詰め込まれています。

もし、仮にあなたの会社のランディングページが売れないものだとしたら、訪問者の心理を全く動かせていないのかもしれません。 ランディングページは1ページで訪問者をその気にさせて購入ボタンをクリックさせる必要があります。

そこで、今回は貴社のBtoBビジネスを加速させるための7つの心理学テクニックと、それを実際に用いているBtoBランディングページ事例をご紹介します。 ランディングページの成約率を上げるためのネタとしてご利用ください。 その他の心理学テクニックが気になる方はこちらでご紹介していますのでご参考下さい。

※この記事は旧ブログ「INBOUND marketing blog」から移行したものです。

【目次】


ランディングページの成約率を上げる心理学テクニック7つ

1.カクテルパーティー効果

パーティーなど周りが非常に騒がしい状態であっても「○○さん!」と呼ばれれば、「自分のことだ!」と反応を示すはずです。また、帰りの電車の中で疲れきって寝ていても「次は○○駅~、○○駅~」でパッと目が覚めることがありませんか?これはまさにカクテルパーティー効果が脳で働いている証拠なのです。

このように多くの情報に溢れかえっている状態でも、自分にとって都合のいい部分だけを聞き取る脳の働きのことを「カクテルパーティー効果」と言います。

サイトのキャッチコピーを考える際にもターゲットを具体的に定めて呼びかけることで、その人は「自分にとって必要な情報がある」と感じ、高い反応を示すようになるのです。

「カクテルパーティー効果」を用いたBtoBランディングページ事例
URL:http://desse-web.com/majime-seo/index.html
サイト名:真面目SEO
解説:2014年もGoogleの検索エンジンは大きな変動を見せました。
中でも「パンダアップデート」の影響を受けたサイトは多かったのではないでしょうか。

「パンダアップデート」の影響を受けたサイトオーナーは、このランディングページを見て「うちのことだ!この先に欲しい情報があるかもしれない」と読み進めるに違いありません。

2.ハロー効果

あなたには、ついつい外見で人を判断してしまう経験ありませんか?

  • 「顔が爽やかだから、性格もきっと良いだろう」
  • 「あの女性は美人だから育ちも良いのだろう」
  • 「TVに出るような有名人=なんだか分からないけどすごい人」と判断してしまったり。

人は、ある対象を評価する際に目立つ特徴・印象によって、全体の判断を下す傾向にあります。

これをランディングページのコンバージョン率向上に用いるならば、

  • 「有名人の○○さんに取り上げていただきました」
  • 「ワールドビジネスサテライトの取材を受けました」

と目立つ印象を押し出しみてはいかがでしょうか?

読み手は、そればかりに目が行き、全体としてトータル的に好印象を抱いてくれます。

「ハロー効果」を用いたBtoBランディングページ事例
URL:http://www.lancers.jp/landing_page/client2(現在リンク切れ)
サイト名:日本最大級のクラウドソーシング ランサーズ Lancers
解説:「NHKなどテレビでも大注目!」とファーストビューの左上に記載したり、
下の方でも紹介されたメディアを多く記載しています。

これにより、ランディングページ訪問者は「安心して利用できそうだ。」とサービス全体に対して良い判断をする傾向にあるのです。

3.バーナム効果

占いを信じている方には申し訳ないのですが、占い師は「バーナム効果」の使い方が上手いと言われています。(※本当に予言できている占い師もいるかもしれませんが。)

誰にでも当てはまるような曖昧な記述や表現をされても「自分だけに当てはまる特徴なのだ」と思い込んでしまう脳の働きを、バーナム効果と言います。

少し前に流行った血液型診断の本がありますが、あれは冷静に読んでいる方は「当てはまるものもあるが、当てはまらないものも多い」と気づくはずです。

また、人には一度「当てはまる」と思えば、いろいろ理由を後付けして、それを否定するような証拠を見ないようにする癖が備わっています(※確証バイアスといいます)。

すなわち、はじめに誰にでも当てはまりそうな曖昧な表現をすれば、人は後の情報を全て自分のことのように受け取ってしまうのです。

離脱率の高さに悩んでいるようでしたら、「バーナム効果」を使ってみてはいかがでしょうか?

「バーナム効果」を用いたBtoBランディングページ事例
URL:https://crowdworks.jp/lp/cl/crowdsourcing/index3(現在リンク切れ)
サイト名:日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」
解説:ランディングページのファーストビュー直下に「発注の際にこんなお悩みございませんか?」
で始まり、基本的にどの企業でも当てはまりそうで、よくある質問を記述しています。

これが結果として「バーナム効果」としての働きをして、読み進ませる効果を持っているのです。
占い師から当てられた質問が多ければ多いほどその占い師を信じるように、当てはまりそうな質問は多く記載した方が効果は高まります。

4.同調現象

食べログやぐるなび、カカクコム、@コスメなどの口コミサイトを人が気にするのは「同調現象」によるものです。日本人は「まわりと同じでいたい」「あの人も、この人も使っているから大丈夫だろう」という心理が強いため特に効果的だと言われています。

楽天やAmazon等のショッピングサイトを見ていても、多くの人は「口コミの数」と「総合点」を気にするはずです。

もし、今のランディングページに導入企業のインタビューや口コミが掲載されていない場合には検討してみるべきでしょう。

URL:http://lpo.gaprise.com/(現在リンク切れ)
サイト名:LPO対策、成約率20%超のランディングページ制作なら最強LPOサービス
解説:ページ上部にインタビューを5社掲載し、更に動画でクライアントのレビューを紹介しています。
これらのインタビューコンテンツが同調現象としての働きをしている例です。

弊社のテストによるとインタビューは多ければ多いほうが成約率は高まる傾向にありますので試してみてください。

5.プロスペクト理論

利益を得る場面においては「リスク排除」を、損失の可能性がある場合には「損失を最小限に止めようとする」心理が働くことを「プロスペクト理論」と言います。簡単に言うと、「得られる利益」よりも「失うことによる苦痛」の方が強い動機になりやすいということです。

例として、あなたが「いい化粧水はないかな」とネットサーフをしていたとして、以下のオファーのどちらを購入したくなりますか?

a. 乳液も一緒にプレゼントしています
b. 乳液のプレゼントは、あと2日で終了です

答えは「b」ですね。

「b」の場合には、あと2日で失うプレゼント=損失を止めようとする心理が働くためです。

プロスペクト理論」を用いたBtoBランディングページ事例
サイト名:『売れるネット広告社』のランディングページ無料診断
解説:「毎月先着10社限定」のコピーが「プロスペクト理論」の役割を果たしています。

訪問者は、このコピーに背中を押されて「まだ間に合うかな?無料なら問い合わせなくちゃ。」とフォーム入力に進んでくれる確率が高まるでしょう。多くのランディングページでこの心理学が使われています。

6.シャルパンティエ効果

  • 「鉄1kg」と「紙1kg」では「鉄1kg」の方が重く感じます。
  • 「ビタミンC2000mg」と「レモン1000個分」では「レモン1000個分」の方が多くビタミンCが配合されているように感じます。

あなたのサービスのお得感をウソや偽りがない範囲で言い換えられないでしょうか?
人は分かりやすく言い換えてあげることで簡単に理解できる脳を持っています。
「これ1本で1日分の野菜が補えます。」
この言葉で、あなたは野菜ジュースを深く考えずに買っていませんか?もちろん、ウソではありませんが、顧客はこのように言い換えによって簡単に理解を示してくれるようになります。

「シャルパンティエ効果」を用いたBtoBランディングページ事例
URL:http://www.netdemeisi.com/
サイト名:名刺の発注・注文を簡単・コストダウン 佐川印刷
解説:ただ「3分で名刺発注できます。」だと、印象には残りづらいですね。

それをギャグを交えて「カップ麺時間で発注」と言い換えることで瞬時に脳で理解してくれるようになります。
よく「東京ドーム○○個分」「テニスコート○○面分」のような言い換え表現を聞きますが、それにより理解が深まった経験はありませんか?あなたのビジネスでも言い換えが可能な表現は利用してみましょう。

7.マッチングリスク意識

顧客は購入した場合に得られる明るい未来を思い浮かべると同時に、必ずリスクも考えます。

「購入しても効果が出なかったらどうしよう・・・」こうした不安を取り除くことで顧客は購入へと踏み切ってくれやすくなるのです。

方法としては、

  • 初月(初回)無料
  • 返金保証
  • 実績の証明など

等ではないでしょうか。
これらの中から、あなたのビジネスモデルに合うものを選択して、顧客に考えられるリスクを徹底的に排除してあげましょう。

「マッチングリスク意識」を用いたBtoBランディングページ事例
URL:http://free-web-hope.com/(現在リンク切れ)
サイト名:株式会社FREE WEB HOPE
解説:このランディングページでは「安心保証」として「問い合わせても役に立つ話がいただけなかった場合に
3,000円をその日中に振り込む」という内容の保証をしています。

よく契約後の「○○保証」はありますが、問い合わせ段階での「保証」は顧客の問い合わせに対するハードルを低くするのに役立っているでしょう。


まとめ

ここでは7つの心理学をご紹介してきました。
ランディングページは成約させるためのページですから尚更、こういったテクニックを取り入れる必要性がありそうですね。
あなたの会社のランディングページの成約率改善に役立ちそうな心理学テクニックがあれば試してみてください。

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<著者プロフィール>
インターネットメディアの企画・運営やコンテンツ制作を手がける株式会社IAMmediaにてライターとして活躍。普段は主にBuild up内のコンテンツ執筆やクライアントのコンテンツマーケティングに用いるコンテンツ作成を行う。読者に喜んでもらえる高品質なコンテンツ制作を心がけています。