マイクロサイトがBtoBマーケティングに向いている理由
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マイクロサイトがBtoBマーケティングに向いている理由

注力したいサービスや商品などに特化して情報提供するWebサイトを、マイクロサイトで構築する企業が増えています。ここではコーポレートサイトとLP、マイクロサイトでBtoBマーケティングをするメリット・デメリットをまとめました。

マイクロサイトとは

マイクロサイトとは、特定のサービスや商品などの情報に絞った小規模なWebサイトのこと。コーポレートサイトのような大型のWebサイトと主に1ページで構築されるようなLPの中間に位置する。コーポレートサイトと違い情報を絞って掲載できるため、ターゲッティングがしやすく、LPよりもコンテンツの更新性が高い特徴がある。そのサービスや商品に興味を持つ閲覧者に的確な情報提供が可能になるとともに専門性の高いWebサイトになり、質の高い情報をコンスタントに更新できればSEOの効果も期待できる。

特定のサービスや商品をコーポレートサイトでマーケティングするメリット・デメリット

企業の顔とも言うべきWebサイトがコーポレートサイトです。コーポレートサイトの主な目的は、ミッション・ビジョンの紹介や採用情報、お知らせなどの会社全体の活動報告、サービスや商品を網羅的に紹介することになります。
そのため、いずれかのサービスや商品に注力してマーケティングするには、あふれる会社情報がノイズになる可能性があります。

メリット

すでにあるページを活用できるため、すぐに実施が可能

新たにマーケティングを実施するためにLP(ランディングページ)や専用のWebサイトを用意する必要がないため、時間をかけずに実施することができます。

制作の予算がかからない

同様にLPや専用Webサイトを構築する必要がないため、予算がかかりません。

PVが期待できる

コーポレートサイトにはその企業に興味を持つ人が訪れます。その中にはマーケティングしたいサービスや商品に興味を持つユーザーがいるかもしれません。そのような方に、例えばコーポレートサイトのTOPページに該当サービスや商品のページへのバナー等を掲載するなどうまく誘導できれば、見てもらえる機会が増加します。

デメリット

SEOが弱いことがある

SEOには対策するWebサイトに「テーマ性」「情報の質」「権威性」などが備わっている必要があると言われます。単一サービスや商品を提供する会社であればコーポレートサイト自体に、そのサービスや商品のテーマ性を持たせることができますが、テーマの異なる複数のサービスや商品を提供する企業はコーポレートサイトに「テーマ性」を持たせることは難しく、また情報に一貫性がなくなる可能性もあり「情報の質」を担保しづらいです。
なお、「権威性」についてはWebサイト全体の視点と、一つひとつのコンテンツ(記事)の視点から、Webサイトのテーマに即した有益な情報を提供することで、他サイトからの良質な紹介(被リンク)を獲得することにつながり、「権威性」を持つサイトに育てられる可能性があります。

リスティングやディスプレイ広告のランディングページにしづらい

コーポレートサイトは自社に関わる網羅的な情報提供に特化したWebサイトのため、さまざまな導線(サイト内リンク)を用意しています。特定サービスや商品のページからも、例えばお知らせや採用情報などそのサービスや商品に関係のないページへのリンクがあり、ページを訪れた人に「お問い合わせ」や「資料請求」など、意図したアクションを取ってもらえない可能性があります。

コンバージョンしづらい

そもそもコーポレートサイトを閲覧するユーザーは、マーケティングを実施したいサービスや商品のターゲットとは限りません。株主であったり求職者であったり、メディア関係者の可能性もあります。そのためPVは増えるけれどもお問い合わせなどのコンバージョンの獲得は難しいかもしれません。

コーポレートサイトの運営は責任部門があるため、意図した改修ができない可能性がある

多くの企業では、コーポレートサイトを管理・運営する専門の部署もしくは担当者が存在するものです。サービスや商品担当部門が希望する修正や改善、コンテンツの更新は、会社のブランディングやレギュレーションによって確認フェーズが入り、フレキシブルに対応してもらえないことがあります。

このように特定のサービスや商品をWebマーケティングするうえで、コーポレートサイトは向かないことが分かります。

特定のサービスや商品をLPでマーケティングするメリット・デメリット

それではサービスや商品に特化したプロモーションでよく作られるLP(ランディングページ)はどうでしょうか。メリットとデメリットを考えてみます。

メリット

要点がまとめやすい

LPは特定のサービスや商品に絞った内容を単一ページで紹介するため、訴求点がまとめやすいという特徴があります。特に縦長のLPは化粧品や健康食品などのBtoC商材でよく見かけ、サクサクと閲覧を進められ、コピーライティングに優れたLPならコンバージョン率が向上が期待できます。

低予算かつ短期間で構築が可能

ページ数が単一のため(問い合わせフォームやプライバシーポリシーは除く)、Webサイトを構築するよりも制作期間を短くでき、予算を下げられます。ただし、高いデザイン性や動きなどを求める場合は、予算も期間も増加することがあります。

自分たちで変更を加えやすい

サービス・商品担当者が管理するページになるため、変更を加えやすいです。htmlの知識があれば思い立った瞬間に改修することができます。

デメリット

更新するコンテンツが設置しづらい

サービス・商品の訴求に絞った1枚で完結するページのため、事例やお知らせ、お役立ち情報等の更新系コンテンツの設置がしづらいです。いわゆる改修できる紙のチラシというイメージで、その1枚で完結できることを目指すほうがよいでしょう。

更新・改修にはhtmlの専門知識が必要

単一のページ作成のため、CMSなどのシステムは導入せずhtmlでの構築が一般的です。そのため最低限のhtmlの知識が求められます。業者に依頼することも可能ですが、都度依頼となるとスピード感が課題になります。
最近はLPをパワーポイント感覚で作成、更新できるサービスも出てきています。htmlの専門知識がない場合は、そのようなサービスを選択することも検討したほうが良さそうです。

SEOは弱い、期待できない

LPはそもそもSEOが期待できないとされています。商品訴求が強くなりがちで外部からの紹介(被リンク)は受けづらく、内部対策によるテクニカルなSEO効果は見込めません。広告前提でのWebマーケティングとなります。

やはりBtoC要素が強い

LPの特性は縦長のページにストーリー性を持たせてユーザーの興味を高めて一気に購買(申し込み、登録等)につなげることでしょう。シナリオは集客のための広告から始まります。即決またはそれに近い購買行動を目指した施策です。
一方、BtoBのサービス・商品では、一般的に企業の特性として購買までの検討期間が長いです。事例による信憑性や細かな情報が担当者には必要になり、それらの情報をもとに上長への報告や社内の検討会への材料にします。

マイクロサイトで特定のサービスや商品をマーケティングするメリット・デメリット

BtoBのサービスや商品をマーケティングするWebサイトは、どのようなものが向いているのでしょうか。マイクロサイトのケースを考えてみます。

メリット

ターゲッティング、訴求点の明確化、必要なコンテンツの用意等がしやすい

特定のサービス・商品に特化したWebサイトなため、ターゲットにあわせた訴求ができ、必要なコンテンツを用意しやすいという特長があります。縦長のLPのような1ページものに補足的にコンテンツを用意する方法や、事例やお役立ち情報のコンテンツを更新する前提の構築方法などが可能です。

SEOの強化が可能

マイクロサイトではあればSEO強化が期待できます。SEOに求められる一つである「テーマ性」は、特定のサービス・商品に絞ったWebサイトであるため、情報の統一化が可能です。また「情報の質」は特定サービスや商品に関する深い内容のコンテンツを用意することで担保できます。そのようなWebサイトは多少の時間はかかりますが、「権威性」が備わってきます。

マーケティングの目標設定とKPI、PDCAを回しやすい

Webマーケティングには目標に対する各種施策の中間評価(KPI)を設定し、その進捗を追いかけることで目標の達成を目指す計画に向いていると言われています。そのような計画はLPでも実施が可能ですが、コンテンツの更新やサイト改善など複数のKPIを持たせて効果を高めていくような中長期的な計画には、やはりLPよりもWebサイトが向いているでしょう。
またKPIを立てたら、PDCAを実施しやすくなり、必要予算の逆算も可能になります。

CMSで構築されるケースが多く更新がしやすい

CMSといっても、もちろんベースはhtmlで構築されているため、凝った見せ方をすれば専門知識が必要になりますが、情報の更新、並べ替え、コンテンツの追加等に関しては、専門知識がなくてもパワーポイントと同じような感覚で更新ができます。記事系コンテンツの更新がしやすいだけでなく、サイト改善も進めやすいのが特長です。

デメリット

初期構築時に費用とスケジュールがかかる場合がある

特定の商品・サービスに絞ったとはいえCMSによるWebサイト構築のため、コーポレートサイトを活用したりLPを作ったりするよりは、最低限の費用とスケジュールは必要になります。特にこだわりが強いとそれに伴う費用も増え、リリースまでのスケジュールは伸びます。

新規ドメインでの構築ではリリース後すぐは広告に頼ることも必要

SEOが期待できるとはいえ、リニューアルではなく新規ドメインでの構築は、ドメインの権威性が低く、Googleになかなか認識してもらえない可能性があります。その際はLPと同じようにある程度SEOが強まるまではリスティング広告等の出稿が必要になります。

コンテンツの更新が前提である

マイクロサイトは情報提供を前提としたWebサイトとなります。事例やお役立ち情報、作りによってはダウンロード資料などを用意する必要もあるでしょう。そのような情報は新たに作る必要があり、公開後は担当者の任命や外部への委託などを考える必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。BtoBマーケティングを実施する上で、コーポレートサイトもLPもマイクロサイトも一長一短ありますが、それぞれのメリットとデメリットを考えると、マイクロサイトが魅力的に映ります。SEO、目標設定やPDCA、情報提供のしやすさ、更新のしやすさなど、マイクロサイトでのBtoBマーケティングにトライしてはいかがでしょうか。

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